活動内容
講演会
朴裕河(世宗大学校教授)
『帝国の慰安婦』著者が語る慰安婦問題
日程:2015年7月25日(土)
時間:13:30開場/14:00開演
場所:東亜大学13号館102教室(山口県下関市一の宮学園町2-1)
主催:東亜大学 東アジア文化研究所
公開講座「アジア共同体論」
月/日 テーマ 実施内容(発表/コメント)
1 9/25 ワンアジアを向け 崔吉城(東亜大学教授)・櫛田宏冶(東亜大学学長)
2 10/2 日本語と国語 上田崇仁(愛知教育大学准教授)/山田寛人(山口大学非常勤講師)
3 10/23 植民地からみる地図 礒永和貴(東亜大学准教授)
4 10/30 アジアの軍隊 田中雅一(京都大学教授)
5 11/6 スペイン植民地 鵜澤和宏(東亜大学教授)/家根橋伸子(東亜大学教授)
6 11/13 ベトナムフランス植民地 李鎮栄(名桜大学教授)/馬場晶子(東亜大学准教授)
7 11/20 台湾と南洋 植民地 植野弘子(東洋大学教授)/上水流久彦(県立広島大学准教授)
8 11/27 「東アジアのカフェ文化:1930年代の消費社会」 山路勝彦(関西学院大学名誉教授)/瀧田修一(東亜大学准教授)
9 12/4 満洲国の建国 呂秀一(大連大学教授)*Skype林楽青(大連理工大学准教授)
10 12/11 国家と戦争 纐纈厚(山口大学名誉教授)/楊小平(東亜大学東アジア文化研究所非常勤研究員)
11 12/18 東南アジア経済 西澤信善(東亜大学教授)/古川智(東亜大学教授)
12 12/25 日朝関係北朝鮮 福原裕二(島根県立大学教授)
13 1/15 東アジアに探る日本建築の源流 諏訪春雄(学習院大学名誉教授)/川野裕一郎(東亜大学教授)
14 1/22 中華思想清末改革 金俊(淅江工商大学教授)/原田環(県立広島大学名誉教授)
15 1/29 民族と国家 鄭俊坤(ワンアジア財団首席研究員)奨学金授与
newsletter8
「東亜大学東アジア文化研究所」ニュースレターNO. 8 dgpyc081@yahoo.co.jp http://www.geocities.jp/dgpyc081/2016.7.1
研究会
日時:2016年7月30日(土)14:00~16:00
場所:東亜大学13号館7階710号室
講師:反田昌平氏(毎日新聞下関支局長)
[講師プロフィール]
1991年、毎日新聞社入社。東京本社社会部で検察庁などを担当。防衛庁(現・防衛省)担当時は、陸上自衛隊のイラク派遣に伴い、隣国クウェートで取材。2011年4月から西部本社報道部副部長を経て15年5月から現職。
「戦争と難民」
2 米国・同時多発テロ後、アフガン戦争、イラク戦争、シリア内戦、イスラム国(IS)の誕生、シリアからの大量の難民が欧州(EU)へと。フランスでの大規模テロなど、ISの脅威は今も大きい。中東、欧州におけるテロの現状や問題と課題、深刻な難民問題について語る。
日韓の共同研究会
時:2016. 7. 8(金) 10:30∼ 15:00
場:13号館102号教室
参加者:(韓)東亜大学国際法務学科院生10名、学部生10名、教授 3名 (日)東亜大学20余名
基調講演:李学春(東亜大学校教授)*通訳あり
[講師プロフィール]
ドイツBielefeld大学大学院法学科客員教授/オーストラリアメルボーン大学交換教授/韓国労働法学会副会長歴任
「不当労働行為制度の日韓比較」
団結権保障構造は憲法上韓国と日本は原則的に同じである。労働紛争を予防するために国家が介入する政策を反映している。日韓において団結権行使の範囲が異なる。韓国ではその範囲を制限することができるが、日本は何の制約もない。日本の労組法は不当労働行為の救済命令の履行強行できるが韓国ではそうではない。
<科研研究会>
「韓国と台湾にみる日本植民地政策の解放後の社会への展開~人類学と歴史学の学際的な研究」
研究組織
崔吉城(代表東亜大教授) 原田環(県立広島大名誉教授)上水流久彦(県立広島大准教授)
時と場:2016年8月27日(土)午後2時 東亜大学 13号館7階
要旨
「韓国の経済成長:長期推移と国際比較」金洛年(韓国、東国大学校)
韓国の経済成長は比較的に短い期間のうちに貧困から脱出を遂げた。こうした経験は経済成長を目指している開発途上国に対する示唆に富んでいる。朝鮮王朝の末期に経験した開港の衝撃、日本による植民地支配体制と戦時統制、解放後の北朝鮮の社会主義経済体制、韓国の市場経済体制がそれである。朝鮮半島は図らずも他の地域では見られない多様な体制の実験が行われた。韓国経済の歩みを数量的に、概観する。百年間にわたる長期推移の中で各時期を相対化して捉え、こうした時期別差異をもたらした要因が何かを考える。比較を通じて韓国の経済成長の特徴を明らかにする。
*ワンアジア財団の支援講座:「ITによるアジア共同体教育の構築」
ワンアジア財団(理事長佐藤洋治)から講座に支援助成金を受けて日本、韓国、中国、台湾から碩学たちが担当する。東亜大学を発信地として下関から東アジアへ文化交流、文化政策などへの提言と学生や市民との討論ができることを期待している。講義はインタネット上現地の研究者と繋げて映像参加を含め、討論もできる。市民にも公開する講義を行い、受講学生には奨学金も授与される。初年度の講座は次のようであり、多くの学生と市民に参加を呼びかける。
回数
月/日
講演のテーマ
10/1 アジアの社会、文化と共同体:崔吉城(東亜大教授)櫛田宏冶(同学長)
10/8 いま、なぜアジア共同体なのか: 鄭俊坤(ワンアジア財団特別研究員)
10/15 アジアの人種、そしてアジア共同体:鵜澤和宏(東亜大教授)
10/22 アジア言説の再構築と新型共同体の形成について:金俊(中国・浙江工商大学教授)
10/29 絵図から見るアジア:川村博忠(東亜大非常勤教授)
11/5 多民族多文化社会の台湾からみるアジア共同体の構築黄智慧(台湾・中央研究院研究員)
11/12 アジア共同体の形成と異文化コミュニケーション:黄有福(中国・中央民族学院教授)
11/19 民族構成とナショナリズムからの脱出:上水流久彦(県立広島大准教授)
11/26 東アジアの国際交易ネットワーク:松原孝俊(九州大学名誉教授)
12/3 スポーツとオリンピックから見るアジア:姜信杓(韓国・仁濟大學校名誉教授)
12/10 韓国の近代とアジア:原田環(県立広島大名誉教授)
12/17 アジアの社会、言語とアジア共同体の構築に向かって:孫蓮花(中国・大連理工大学准教授)
12/24 アジアの美:金田晋(東亜大学教授)
1/14 東アジアの近代地図研究と地図画像データベースのネットワークの可能性」:小林 茂(大阪大学名誉教授)
1/21 やがて世界は一つになる:佐藤洋治(ワンアジア財団理事長)
第5回「楽しい韓国文化論」「釜山」
共催:広域下関日韓親善協会、
9月3日(土) 14~16時 木村健二 「釜山と下関の人流」
9月10日(土) 14~16時 魏鐘振 「釜山と下関の物流」
9月17日(土) 14~16時 崔吉城・石本弘之 「日韓の温泉比較」
9月24日(土) 14~16時30分 朴熙喆 「映画 ‛国際市場’鑑賞」
10月2日(日) (土) 14~16時 礒永和貴 「知られざる倭城」
現地見学会:11月4日(金)~11月7日(月) 釜山・金海
<研究活動>
読書会:毎週木曜日午後4時~6時、参加者 礒永和貴、倉光誠、林楽青、王軼群、宮琳
研究会:崔戈「中国のアメリカ政策」(2015年7月18日)
林楽青「幻しい満洲映画」(2016年3月25日)
講演会:朴裕河「帝国の慰安婦」(2015年7月25日)
出版:崔吉城著「韓国の米軍慰安婦はなぜ生まれたか」(ハート出版、2015)
〒751-0807 山口県下関市一の宮学園町2-1 東亜大学2号館7階
TEL.083-257-5088/083-257-5179(崔研究室) / FAX.083-256-1485
朴裕河氏講演
7月になった。毎週講演会があるが一つだけここに知らせておきたい。<『帝国の慰安婦』の著者が語る慰安婦問題>である。著者の朴裕河氏が講師である。本欄でも数回紹介したことがあるが、『和解のために』にも書いたことがあるが韓国語版の出版は差し止めの裁判になっている。まだ裁判中であり、大変忙しいところであろうが、講演を快楽していただき感謝である。東京などではなく、西日本では直接聞くことがないので機会を作ったのである。私は個人的に2回話したことがあり、FBなどを通して交流している。
願わくは世間的な騒ぎを超えて本音を語ってほしい。日韓関係を問題にしてもそれを越えて人間の根底にある憎しみ、嫌がらせ、ジェラジーなどで泥を塗れた植民地の遺産から抜ける道への挑戦のアプローチに触れられることに期待する。県立広島大学名誉教授原田環氏にコメンテターの役をお願している。朴先生の先端の研究を以て一般化して討論もできればと期待している。おそらく世間的な騒ぎを超えて日韓関係を改善する新しい道が見えてくるのではないかと期待する。関心のある方は是非おいでいただきたい。
演題:<『帝国の慰安婦』の著者が語る慰安婦問題>
講師:朴裕河(韓国世宗大学校教授)
日:2015.7.25(土) 午後2時から4時(無料)
場:東亜大学13号館102
主催:東亜大学東アジア文化研究所
連絡先:東亜大学083-256-1111 東アジア文化研究所所長室 083-257-5088
絹代塾31回記念ー『幻の満洲映画』
田中絹代メモリアル協会と東亜大学東アジア文化研究会の共催で「絹代塾」31回記念イベントが2016年3月21日14:00~16:00 東亜大学で開催した。大連理工大学准教授・東亜大学博士課程の林楽青氏は研究の内容、「幻の満洲映画」について講演を行った。東亜大学東アジ文化研究所長の崔吉城教授は講演をイントロし、「満映」の代表作『迎春花』の上演が開始した。李香蘭(山口淑子)、木暮実千代(下関出身)などの当時のスターが出演され、日本人と満洲人(中国人)との恋愛、三角関係、恋愛は実らず別れたというエピソードのメロドラマ。満洲国で満州人を相手に作った国策映画といわれるがむしろ満州人に教えてもらうような場面があり、必ずしもプロパガンダ映画と言い切ることはできないという結論となった。しかし映画の上演状況などに関する情報がほとんど残らず、まさに「幻」の映画である。美学研究の大家の金田晉先生、美術評論家の清永修全先生、芸術家の櫛田学長など多くの方から意見が寄せられ、古川先生はプロパガンダとは言えないとの意見を述べた。
絹代塾30回記念-『サンタカン8番娼館・望郷』
2016年2月14日、4日13時から下関市生涯学習プラザで「絹代塾30回記念」に「サンタカン8番娼館・望郷」映画の鑑賞とトークショーを行った。
今回のイベントは田中絹代メモリアル協会と東亜大学東アジア文化研究会の共催で開催した。崔吉城所長は塾長として挨拶し、コーディネーターとしてトークショーを勧めた。すでに多く告知された原作家のトークショーのゲストの山崎朋子さんは体調不良で来れなくて残念なこととなった。代わりにこの映画を製作された熊井啓監督の夫人が来られることになった。この映画は日本各地で放映されたものであり、ネット上でも簡単に見れるがあえて上映するのはなぜだろう。名作とはそのようなものであり、繰り返して鑑賞されることでさらに名作となるのである。つまり繰り返して観て、考え、話題にすることは映画が生きている名作であるからである。
戦争中の軍と性が韓国の貞操ナショナリズムによって慰安婦問題が起こっているが、1世紀ほど前まではカラユキさんなど日本は性を売りに海外に出ていた。本映画はその脈絡から作られたものであり、慰安婦問題とは別であるが、あわせて考えられるものである。